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デジカメバトルロイアル(その2)

はじめに

前回から少々間が開いてしまいましたが、この2005年のゴールデンウィークでやっとゆっくり比較撮影するチャンスが取れました。

そこで今回はチャートではなく自然画の実写比較サンプルをお届けします。

300万画素機のグループと400万画素機のグループに分け、それぞれ上の方が古いもので下に下がるほど新しいもの、という順序に並べてあります。

ちなみに、サンプル1と2、サンプル3と4はそれぞれ同じレンズを使っていると思われるカメラです。300万画素のサンプル1、2と400万画素のサンプル7は発売当時8万円オーバークラスの上級機にあたり、その他は発売当時5万円前後のいわゆる中級機にあたります。

比較撮影のため、大小10台近くのデジタルカメラをリュックに詰めて、自転車で野山を走り回ったおかげで真っ黒に日焼けしてしまいました。



300万画素対決

シーン1 縮小 等倍1 等倍2

サンプル1

1/1.8型

原色系

サンプル2

1/1.8型

補色系

サンプル3

1/1.8型

原色系

サンプル4

1/1.8型

原色系

サンプル5

1/2.7型

原色系

サンプル6

1/2.7型

原色系

シーン1についてコメント

竹の細かい枝がどの程度クリアに描けるか、青葉の瑞々しさが再現できるか、暗部の描写はどの程度か、というポイントに注目します。

細かい描写については、やはり補色フィルタ採用のサンプル2が抜きんでていることが良くわかりますね。その他については、サンプル4から6がちょっとエッジ強調(シャープネス)がきつめなせいか、枝がごわごわした感じになってしまっているようです。

青葉の瑞々しさについては、どうも個々のカメラの個性の方がフィルタの種類やCCDサイズの違いよりも大きいようです。実際の被写体をみた印象から言えば、サンプル3が一番かな、と思います。

暗部の描写に関しては、ほとんど似たり寄ったりですが、サンプル4が黒が浮いているような感じのするところと、サンプル6がノイジーに感じるところが×。

トータルでみると、「これが一番」というカメラは特に無いですが、発売が新しいカメラほど画質が良いというわけでもない、という残念な結果のようです。


シーン2 縮小 等倍1

サンプル1

1/1.8型

原色系

サンプル2

1/1.8型

補色系

サンプル3

1/1.8型

原色系

サンプル4

1/1.8型

原色系

サンプル5

1/2.7型

原色系

サンプル6

1/2.7型

原色系

シーン2についてコメント

シーン2では黄色の再現性のチェックを狙ったわけですが、今度は一転してサンプル1とサンプル5が好結果となりました。

サンプル3はどうした訳か露出アンダーになってしまい×。その他のカメラもホワイトバランスが騙されたのか、青被りしているようです。

ただし、サンプル5は茎の暗い部分が他のカメラよりも暗い、いわゆるハイコントラストな傾向がある模様です。

あと、サンプル6は少々シャープネスがきつめな感じです。


シーン3 縮小 等倍1 等倍2

サンプル1

1/1.8型

原色系

サンプル2

1/1.8型

補色系

サンプル3

1/1.8型

原色系

サンプル4

1/1.8型

原色系

サンプル5

1/2.7型

原色系

サンプル6

1/2.7型

原色系

シーン3についてコメント

シーン1に続いて、竹の細かい枝がどの程度クリアに描けるか、青葉の瑞々しさが再現できるか、を別の被写体で確認してみました。

結果としてはシーン1の結果を追認する形になったようです。やはり、細部描写サンプル2がベスト、葉っぱの色再現サンプル3がベストです。

細部描写に関して、ここではサンプル6のシャープネスのきつさが目につきます。

一方でサンプル6の「絵に描いたような」空の青さは魅力的ですが、これはいささか演出のしすぎ。サンプル1あたりがもっとも現実に近いように思われます。

サンプル2はいかにも補色フィルタCCDの空の色ですね。マゼンタ被りしています。


シーン4 縮小 等倍1

サンプル1

1/1.8型

原色系

サンプル2

1/1.8型

補色系

なし

なし

サンプル3

1/1.8型

原色系

サンプル4

1/1.8型

原色系

サンプル5

1/2.7型

原色系

なし

なし

サンプル6

1/2.7型

原色系

シーン4についてコメント

シーン4は外光が射し込む屋内での近接撮影です。このシーンのみ撮影日が異なり、もろもろの事情でサンプル2と5は欠席です。

このシーンでもサンプル1と3色再現性の良さが目立ちます。

サンプル4は原色系フィルタ機のわりに少し色が転んでいる点と少々コントラストがきつめに見える点がマイナスでしょうか。

サンプル6はやはり輪郭がごわごわしている点とハイコントラストな点、背景がノイジーな点がマイナスです。

余談ながら、こういうシーンになると、1/1.8型と1/2.7型との間での背景のボケ具合の違いがよくわかりますね。


400万画素対決

シーン1 縮小 等倍1 等倍2

サンプル7

1/1.8型

補色系

サンプル8

1/2.7型

原色系

サンプル9

1/2.5型

原色系

シーン1についてコメント

300万画素クラスほど多くのサンプルを用意でなかった関係で、1/1.8型=補色フィルタ、その他=原色フィルタという対決構図になってしまいました。

そのせいかどうか、300万画素クラスよりもサンプル間の差が顕著になった感があります。あきらかに、細部描写サンプル7がNo.1ですし、色再現性サンプル7とサンプル9の間で迷います。

実物に近いといえば9のほうでしょうが、葉っぱの瑞々しさは7の方が雰囲気を出していますので甲乙つけがたいところです。


シーン2 縮小 等倍1

サンプル7

1/1.8型

補色系

サンプル8

1/2.7型

原色系

サンプル9

1/2.5型

原色系

シーン2についてコメント

シーン2に関しては、サンプル7は青被り、サンプル9は露出アンダー気味、ということで、消去法でサンプル8がベストということに。

ただ、300万画素のサンプル5と同様、茎の暗い部分が他よりちょっと暗い点が気になります。


シーン3 縮小 等倍1 等倍2

サンプル7

1/1.8型

補色系

サンプル8

1/2.7型

原色系

サンプル9

1/2.5型

原色系

シーン3についてコメント

こちらもシーン1同様です。細部描写サンプル7がベストで、他の二つは枝がブチブチのゴワゴワとなっていて等倍では鑑賞に堪えません。

色再現に関してはサンプル7と9で良い勝負となっています。

不思議と空の青さに関して、サンプル7は補色フィルタのハンディを感じさせない出来になっています。


シーン4 縮小 等倍1

サンプル7

1/1.8型

補色系

サンプル8

1/2.7型

原色系

なし

なし

サンプル9

1/2.5型

原色系

シーン4についてコメント

300万画素機比較の場合と同様、シーン4ではサンプル8は欠席で7と9のガチンコ勝負です。

サンプル9のほうがほんの少しハイコントラスト気味な点を除けば、結構良い勝負になっていると思います。300万画素機の場合同様、背景のボケ具合についてはやはり1/1.8型機の方が有利なようです。


まとめ

以上、長々と比較してきましたがいかがでしょうか?

我ながら意外だったことは、400万画素クラスでは比較的1/1.8型とそれ以外との間で明らかに解像力に差が認められたのに対して、300万画素クラスではそれほど顕著でもなかった、と言う点です。

ここからは単なる想像に過ぎませんが、300万画素クラスのCCDの場合、出た当初は白トビ耐性も弱く、色の乗りも良くありませんでした。

これを時系列に沿って徐々に改良してきたのですが、途中で業界全体が400万画素、500万画素にシフトしていくにつれて、300万画素CCDは主力商品ではなくなっていきました。

今回サンプルとして取り上げた1/1.8型300万画素搭載機というのが、たまたま初期の性能が未成熟なものと、後期の、主力から外れた(言葉は悪いですが)少々「手抜き」なものばかりに当たってしまって、1/2.7型300万画素機と比べて圧倒的に優れている、というものではなかったのかもしれません。

これに対して、1/1.8型400万画素機の方は、どちらかというと脂の乗りきったころの製品と言えなくも無く、それがテスト結果に表れたようにも思います。できれば、名機の誉れ高いキヤノンPowerShotG3とか同A80とか(1/1.8型原色系400万画素CCD搭載)あたりをそのうちに入手して、比較してみたいものですね。

そういう目で見れば、画素ピッチでは決して有利とは言えないのに

  • 1/1.8型300万画素機よりも同400万画素機の方が
  • 1/2.7型300万画素機よりも1/2.5型400万画素機の方が

それぞれ画質が良い結果になっているようにも思えます。確かに、1/2.5型400万画素のCCDは現在1/2.5型500万画素CCDに主力の座を明け渡しつつあり、今が一番脂が乗りきっている(あとは枯れていく一方)デバイスなのかも知れません。

(実際、こうやって比較撮影ではなくて単体でこれだけ見ていれば、コンパクトカメラとしてはまぁ充分満足できる画質かな、という気もします。)

以上から、CCDのスペックも重要な要素の一つではありますが、なんだかんだ言ってもやっぱり「メーカーが気合を入れて開発したカメラ」を見分ける目を養って、それを上手に見つけるのが一番なのかな、という結論になるように思います。

なんだか、歯切れの悪い結論でお恥ずかしい。

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