デジカメバトルロイヤル1.はじめに前回のコンテンツでも述べましたが、私は連写性能と携帯性の良さに惹かれて京セラFinecamSL300Rを一昨年の秋に購入しました。このカメラの撮像素子は1/2.7型 原色系フィルタの300万画素CCDで、当時、識者の間ではあまり評判の良いものではありませんでした。実際、私の素人目から見てもその画質は
など、気になる点が多く、あまり感心できるものではありませんでした。 アンチ極小画素サイズ派の私としては、折角縁あって手に入れてしまった「極小画素」CCD搭載機なので、SL300Rを手に入れた後は他のカメラとも比較しながら、「極小画素」CCDの弱点を暴こうといろいろ試行錯誤していたのですがはっきりとした結果が出ないままあれから1年半近くが経過してしまいました。 試行錯誤の原因は、複数のカメラを比較する際にその画質の違いの原因が
といった点が所詮素人の一般人でしかない身の自分にとっては特定することが難しかったからです。 例えば、キヤノンのPowerShotSシリーズやIXYデジタルシリーズのように、 という2台のカメラをもってきて比較すれば、上の画像処理技術や回路設計、レンズの違いはほとんどなさそうなので比較撮影の際に天候とか露出設定、WB設定などの条件にさえ気をつけていれば撮像素子の違いによる画質への影響を浮き彫りにすることは比較的容易でしょう。 でもメディア関係のお仕事で比較テストをするのならいざ知らず、個人ですき好んでわざわざPowerShotS60とS70をペアで買う人がいるでしょうか?身の回りによほどデジカメ好きな友人知人が沢山居るのならともかく、そんな機会はなかなか無いと思います。 そうこうしているうちに現在では1/2.5型500万画素機とか、1/1.8型700万画素機とかが主流になろうとしています。まったくもって嘆かわしい限りです。デジカメが世の中に現れる前、いったいどれだけの人がA4だの六つ切りだのといったサイズに大延ばししていたでしょうか?殆どの人は「サービス版」やせいぜいキャビネ版までの写真で、それで充分満足していたのではないでしょうか? その程度のプリントサイズなら、200万画素、300万画素の画素数で御の字です。 いたずらに撮像素子を細分化して必要以上に画素数を増やせば
など、あまり良いことはありません。良いことといったら
くらいじゃないでしょうか? 私はそんな名ばかりの高画素数デジタルカメラよりは、適度な画素数で感度がほどほど高くて画像処理も高速な、ストレス無く気持ちよく使えるカメラの方がよっぽど役に立つと思います。 でも、我々がこのまま手をこまねいていては、メモリーカード屋さんと、プリンタ(のインク)屋さんが喜ぶだけで、いつまでたっても望むようなカメラが手に入らなくなってしまいそうです。 そんな訳で不完全な比較ながらも何も無いよりは良いかと思って手持ちの情報を公開しようと決意しました。第一弾はカラーチャートの比較です。 2.比較条件今回のテストは下の画像を利用して行ないました。真っ暗な部屋で、PCの液晶画面上にこの画像を全画面表示して、それを三脚で固定したカメラで撮影する、というものです。 条件としては、一部のカメラを除いて
という設定にして、この状態で1/3EVステップで露出補正をかけて7枚の画像を撮影しました。
3.まずは300万画素対決(1) Finecam対決京セラのR-TUNEエンジン搭載機どうしの対決です。持ってきたのはFinecam SL300RとFinecam S3R。かたや薄型スイベルボディ、かたやオーソドックスなコンパクトボディと外観こそまったく違いますが、スペックや操作性、機能の上ではやはりほぼ同時期の同じメーカー製だけあってあまり違いません。 大きな違いはSL300Rが(恐らくソニー製の)1/2.7型300万画素CCDを搭載しているのに対してS3Rが(恐らくシャープ製の)1/1.8型300万画素CCDを搭載している点と、それにともなってレンズが異なっている点です。 この2台に少し世代が古いFinecam S3Lを加えてみました。こちらはおそらくレンズはS3Rと同じ物。ですがCCDは(恐らくソニー製の)1/1.8型300万画素と少々異なり、前の2機種と違ってR-TUNEエンジンは非搭載です。
<気付いたこと>
(2) 京セラ 対 コンタックス?実は、先日M400Rを買ったばかりなのですが、M400R用のレンズアダプタを探してさまよっているうちにSL300Rの姉妹機であるCONTAXブランドのSL300RT*が大安売りされている場面に邂逅してしまいました。革張りのブラックボディだけでもくらくらしそうなところに、SL300Rにはついていない小型レンズフードとフィルタアダプタ付属、T*コーティングの上そして本革ケース付属というところにすっかりやられてしまって、気がつけばついつい用も無いのにレジに並んでいました。 でも、これが大正解!下のほうを見てもらえればおわかりかと思いますが、SL300Rの画質で不満な点が解消されていたのです!! <気付いたこと>
どうも、赤色の発色のクセは「R-TUNEだから」とか「極小画素だから」とかいう理由だけではなさそう? (3) 1/1.8型対決 今度は最近手に入れた、海外仕様のQV-3000EX/Irとの比較です。/Irが示すようにIrTran-P互換の赤外線I/F搭載です!まぁ、赤外線談義はまた別の機会にとっておいて、今回は画像の違いに集中しましょう。 <気付いたこと>
一目見てわかりますように、どうもマニュアルWBの効きが悪かったのか、それともカシオの考える「白」はこういう色だ!ということなのか、QV-3000と京セラ機とでは蛍光灯の昼光色と白色ほどに色温度が違います。たしかに比べると京セラ機の画像が妙に黄ばんでいるようにも感じてしまいます。それでいて赤の色味自体はS3Lとあまり変わらないところは不思議です。 一方で、彩度(特に黄色)はQVの方があっさりとしていて京セラ機はこってりしている感じです。普通なら京都料理のほうがあっさりするものなのに…。 4.次は400万画素対決前回に引き続き、CoolPix4500対FinecamM400Rの比較です。
<気がついたこと>
4500が補色フィルタであることを考慮すれば、発色に関しては4500の大健闘といえるのではないでしょうか? 5.最後はTwo-Thirds対決!「Two-Thirds」というのは私が勝手に作った言葉です。要するに2/3型CCD搭載機のことです。今回のエントリーは次の3機種です。
実は手元にはもう一台2/3型250万画素のオリンパスC-2500Lもあるのですが、こちらはIT方式プログレッシブスキャンCCDのためかやたらとノイズが多かったため予備実験の段階で候補から外してしまいました。
カッコ内はPENTAX EI-2000の露出補正値 <気がついたこと>
うーん、この辺になってくると流石に安心して見ていられますね。特にEI-2000!-1.5EVの補正でも色がこってりと乗っています。他のカメラよりも露出補正が粗いステップなのにびくともしないのはなぜでしょう?まさかバグで露出補正が効かないわけではないですよね?(少なくともExifデータの上では補正がかかっていることになっています。)うーん、これがオリンパスE-1と同様にフレームトランスファCCDの威力なのでしょうか? DiMAGE A200はこの中ではもっとも画素サイズが小さいわけですが、このテストの結果をみた範囲ではラティテュードの面ではE5000と互角に頑張っています。 6.まとめ次の機会にはチャートではなく通常の画像での比較をして、ノイズの面とか細部描写の面とかについて調べてみたいと思います。 |