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950対5000の決闘

皆さん、こんにちは。管理人のJunZです。

ずうっと20世紀の遺物のデジタルカメラを使いつづけていたJunZですが、先日はとうとう21世紀のデジタルカメラ:ニコン クールピクス5000ことE5000を入手、あまりの嬉しさに即日そのメニュー画面の画像をこちらにアップしたのは皆様のご記憶にも新しいことかと思います。

そうこうしている内に、世の中では初期出荷品の不具合発覚だの店頭品の回収だのやっていたようですが、私はそんなことは露知らず、喜んで弄繰り回しておりました。

で、折角ニコンの新旧デジタルカメラを手に入れたわけですから、比較してみたくなるのは人情です。持ち主としてはどっちが勝っても素直には喜べないところですが、そこはぐっと自分の気持ちは押し殺して客観的に比較をば。

「おいおい、950と5000じゃ勝負にならないだろう。」「マジンガーZとマジンカイザーの戦いみたいなもので圧倒的に5000の勝ちじゃないの?」という声も聞こえてきそうです。確かに、950は200万画素機、5000は500万画素機と単純に画素数だけ見れば2.5倍です。でも、1個1個の画素の面積は単純に計算すると950の方が約3割増です。意外な結果になるやもしれません。

何よりも増して、以前から気になっていたことの確認をとりたかったということもあります。それは何かと申しますと、300万オーバーの高画素数機で撮影して作り出したバーチャルな200万画素相当画像と、200万画素機で撮影したリアル200万画素とではどちらが良いのだろうか?という点です。

  • 130万画素機で1280X960のデータから640X480の画像を作る
  • 200万画素機で1600X1200のデータから800X600の画像を作る
  • 300万画素機で2048X1536のデータから1024X768の画像を作る

といった単純な整数分の1の縮小ならいざ知らず、

  • 2048X1536から1600X1200
  • 2560X1920から1600X1200

となると、25/32倍、5/8倍という半端な倍率なので果たして綺麗に縮小できるものだろうか?という疑問を持っていました。長年の疑問がこれでやっと解消するか?という期待が高まります。

ということでひとつひとつ見ていきましょう。


まずはカメラの階調特性を調べる

先日報告申し上げました デジタルカメラの階調表現の改善(パート2)というコンテンツではデータの裏付けをとる、ということでCoolPix950を使って被写体の明るさ対データ化した際の数値の相関関係を調べてみました。そのときの結果がこれです。


早速、前回と同様なやり方でE5000についても調べてみました。ところが、調査した12月16日は晴天だった前回と違って風の強い曇りのお天気になってしまって、厳密に条件が一定にはできなかったことはお断り申し上げておきます。つまり、相対的な明暗の変化に対する特性の比較にはなりますが、絶対的な明るさのファクタが異なっている点はご注意下さい。

今回改めて950の特性も一緒に計りなおせば良い、というのは当然なのですが、この作業はマニュアル露出モードの無い950にとっては相当手間がかかる、という点を考慮の上ご了承戴きたく思います。やるなら、天気の良い日に改めてE5000を測定しなおすほうがずっと楽なのです。

天気が曇りだった関係で、空に向けたときの偏光成分が少なかったのだか何だか今回はPLフィルタの減光効果が約−1EV分/枚しかありませんでした。したがって、950のときと横軸が異なる点にもご注意下さい。今回はむしろ枚数的には5枚と増えたのですが...。

得られたのが次のグラフです。

  • コントラスト:オート
  • コントラスト:+補正
  • コントラスト:−補正

の3つの設定についてそれぞれ適正露出、+1補正、−1補正の3つの条件でデータをとりました。絞りはF6として、適正:1/125、+1:1/62.5、−1:1/250 とシャッター速度を変化させています。

1.コントラスト:オートの場合


2.コントラスト:+補正の場合


3.コントラスト:−補正の場合


4.各コントラストモードの比較(@適正露出)


このグラフから判ることとしては、以下の項目が挙げられます。

・E950の場合は、比較的リニアな特性だったが、E5000の方はちょっとだけ「中落ち」気味の特性のよう。
・コントラスト:+補正の場合は、その中落ちの度合いを強めている。
・コントラスト:−補正の場合は、グラフの傾き自体が緩やかになっていて、白トビしにくくなっている(?)。

ちなみに、1,2,3の順にデータとりをしていたのですが、終わる頃にはかなり雲が多くなっていたので、コントラスト:−補正については、本来ならもう少しグラフが上にシフトするかもしれません。

で、肝心の950と5000の比較ですが、数値の上では 950は6EV分の範囲、5000は5EV分の範囲が記録・表現できるということで950に軍配が上がった形になりました。ですが、上で繰り返し述べていますように、本当に機械の差なのか撮影条件の差なのか少々疑わしい部分がありますので、これについては改めて天気の良い無風の穏やかな日にでも再評価したいと思います。

(玉虫色決着ですな。)

コラム:E5000の露出ブラケット

今回の+1補正、−1補正に関しては、E5000のブラケット撮影モードを活用しました。

私は、ブラケットモードの撮影と言ったら、1回レリーズボタンを押せば後は自動的に3枚なり5枚なりの画像を露出を変えて勝手にカメラがシャッターを切ってくれるもの、と思っていましたが(実際、ミノルタのDimageEX1500はそうでした)、E5000の場合は露出の条件を自動的に変えてお膳立てをするところまではやってくれますが、どうも本当にシャッターを切るのは人間様がレリーズを押してやらないといけないみたいです。

最初はシャッター音が一回しかしないので戸惑ってしまいました。


次に、解像度チャートの比較

と行きたかったのですが、チャート式 デジカメチェック で公開させていただいた簡易テストチャートをまともにE5000で撮影すると、なんと驚いたことにほとんどそのまま写ってしまって、どこで楔がつぶれているか判らない始末となってしまいました。小絞りボケが発生しているのかいないのかもわかりません。

ということで、こちらについては評価方法を見なおして再挑戦です。チャンチャン!


次に、画像の比較

さて、次に画像そのものでの比較です。冒頭でも述べましたように、200万画素画像対500万画素画像、というのはあまりに大人気無いので、リアル200万対バーチャル200万、という比較にしてみました。

カメラ

絞り:約F4

絞り:約F8

絞り:約F8

E950

E5000

いかがです?正直に申して、2年間愛用したE950の肩を持ちたかったのですが、やはり解像感の上ではバーチャル200万画素といえども500万画素機のメリットは否めないですね。

  • 看板や停止位置標識、乗車位置標識の文字や
  • 垂れ幕の文字

の輪郭部分を見ると明白です。また、心配していた「小絞りボケ」もこの画像を見る限りでは認識できないようです。あと、E950のホワイトバランスはどうしても青被りする傾向があるのですが(上のサンプルは「太陽光」でセット)、E5000の方はなかなか良好です。

なお、E950の名誉の為にひとこと付け加えますと、E950のほうは画角を合わせるためにワイコンを装着していますので多少不利がある点はご承知置きください。

暗部のノイズについては、このサンプルでは特に明らかな差はなさそうですが、こちらについては500万画素モードで改めてチェックしたいと思います。


まとめ

実を申しますと、私自身はそうそう大伸ばしプリントはしない人なので500万画素もの画素数は不要でした。したがって、最新の技術でスピードアップされて、かつ28mm相当の広角で撮影できる200万画素機としての使い方に期待してE5000を購入した、というところがあります。そういう意味では今回の結果でバーチャル200万画素が結構使えることが判ったという点は非常に意義があることでした。やはり2年半の間の技術の進歩は目覚しいものがあります。

あと気になる点といえば、

  • 明暗差が激しい被写体に対する耐性
  • 同じく色の乗り具合
  • 暗部のノイズ

といったところです。これらについては、別途改めて報告申し上げたいと思っております。実はここでは掲載しませんでしたが、長時間シャッター時のノイズはやはり950より増加している節があります。

今回適当なサンプルが撮れなかったのですが、

クリアイメージモード、ノイズリダクション機能

などの効果の検証と併せて、追って調査報告したいと思いますので、次回をお楽しみに!

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