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シャープ MPEG4ビデオレコーダーCE-VR1

はじめに

最近、シャープの「ケータイビデオ」というポータブル液晶AVプレーヤが話題になっています(実際に売れているのかどうかは知りませんが...)。他にもパナソニックやビクターのデジタルビデオカメラにも、SDメモリカードにMPEG4動画データを記録できるものがいくつか販売されています。

「ケータイビデオ」はテレビやビデオのビデオ出力端子に繋いで番組をタイマー録画したものを外出先で見られるものですが、あいにく著作権の関係でPCの上で制作・コンバートしたMPEG4ファイルを再生したり、逆に「ケータイビデオ」で「録画」したデータをPCの画面の上で再生したり、ということは出来ないようになっているそうです。

シャープ CE-VR1

「ケータイビデオ」は今年の3月頃に発売されましたが、それに先立つこと約1年前の昨年(2001年)4月頃、「ザウルス」のオプション機器としてMPEG4形式のビデオレコーダが登場しています。

これはもともとザウルス:MI-E1やインターネットビューカム:VN-EZ5等の液晶画面で、上と同様にビデオを出先で観たり、コンパクトなMPEG4ファイルで動画をメールで送信したりするのに利用するものです。正確に言うならばビデオキャプチャーユニット兼MPEG4エンコーダーと呼ぶのがよろしいでしょうか。

なぜ、こんなややこしいことを申し上げたかと言いますと、このCE-VR1、文字通りビデオレコーダであって、ビデオプレーヤではないのです。MDにしてもCDにしてもカセットテープにしても、通常「レコーダ」と呼ばれるものは同時に「プレーヤ」でもあります。ところが、このCE-VR1は録画は出来ても再生は本体では出来ません。メモリーカードに記録したMPEG4ファイルをPCなりザウルスなりで再生するしかないのです。この辺が巷で話題の「ハードディスクビデオレコーダ」と異なるところです。

もっというなら、録画したデータを消去したり、メモリーカードをフォーマットすることも単体では行なえません。

なんか中途半端な気がしないでもありませんが、出先に携帯端末でビデオを見ることに特化して不要な機能を割り切った、潔い仕様なのかもしれません。

本体の仕様

ご覧のように、本体にはボタンが6つと、入力切替スイッチが一個あるだけです。ビデオ入力端子は、前面と背面に各1系統ずつ。

同じく出力端子も1系統ありますが、上述したように再生機能はありませんので、もっぱら入力をスルーするだけの目的と、タイマー設定等の際にテレビ画面上に表示するオンスクリーンディスプレイの目的とに用途が限定されます。

あと、このスルー目的の為に音声端子はステレオになっていますが、実際に記録できるのは左チャンネルの信号のみのモノラル記録になりますので要注意。

装置の前面

装置の背面

「録画」ボタンは手動での録画開始と一時停止。「停止」ボタンは録画の手動停止に使います。

「予約設定」ボタンは、本体タイマーを利用して予約録画を設定する際に利用します。

「予約」ボタンは予約待機モードに設定する際に利用します。タイマー待機状態にしたビデオやCSチューナなどに本機を接続して「予約」状態に入ると、外部機器が設定時間に起動してビデオ信号を出力するのにつれて自動的に「録画」を開始・停止します。

「録画モード」ボタンで画質や画面サイズを選択します。

  • 画質は「ファイン」と「ノーマル」の2種類から、
  • サイズは320 x 240、240 x 176、160 x 120の3種類から

それぞれ選択できます。録画時間、フレームレートは下表のとおりです。(64MBのメモリカード使用の場合)

サイズ

画質

録画時間の目安

フレームレート

320 x 240

ファイン

サンプルムービー

(約1MB)

約20分

約5fps

ノーマル

約40分

約5fps

240 x 176

ファイン

サンプルムービー

(約700KB)

約30分

約5fps

ノーマル

約47分

約7.5fps

160 x 120

ファイン

サンプルムービー

(約300KB)

約40分

約15fps

ノーマル

約2時間

約7.5fps

設定変更ユーティリティ

上のサンプルをご覧になるとわかるかと思いますが、お世辞にも綺麗な画像ではなく、番組の内容がわかる程度の画質・音質です。とはいっても、深夜のTV番組などを朝の通勤通学電車でタイムシフト的に見るには充分でしょう。

とはいえ、実際鑑賞に堪えるのは実質320 x 240のサイズのみになってしまうかとは思いますが、画質はともかく、フレームレートがたったの5fps(毎秒5フレーム)というのは動きがカクカクしてしまって番組の内容によってはいささか厳しいです。

そんな際に役に立つのが、シャープがホームページ上で公開している設定変更ユーティリティです。

ユーティリティのメイン画面。

各録画モード毎に、各種設定の微調整を行なうことができます。

設定は画面右下の「G:\_ZAURUS」と表示されているカードドライブの中のフォルダに設定ファイルとして保存されます。(下の画面参照)

このファイルが存在すると電源ON時にCE-VR1はこれを読みこんで微調整した設定にてMPEG4エンコードを行ないます。

左に示すように、4つのパラメータについて、微調整を行なうことができます。(赤丸がデフォルトの設定。)

こちらはガンマ設定の微調整画面。デフォルトはザウルスに最適化した、中間調を明るめに表示するチューニングになっていますが、ザウルスではなくPC上でしかみないような場合は、それなりにチューニングを変えたほうが良いです。

他の機器との連携

さて、私はと言えば、特にザウルスもケータイビデオもインターネットビューカムも持っておりません。「じゃぁなんでCE-VR1なんて買ったの?」とお思いになるかたもいらっしゃるでしょう。

実はこれ、NTT docomoのeggyがあるのです。

残念ながら、CE-VR1で記録したコンパクトフラッシュカードをそのままeggyに挿せばそのままみられるかというとそういう訳ではありません。

実は、CE-VR1は下図の「Dcmv」というフォルダにMPEG4形式のASFデータを記録するのですが、eggyの方は「Vphone」フォルダのさらに下の「Dcmov」というフォルダに入っているデータしか再生できません。したがって一旦PCなどでデータの移動を行なってやる必要があります。

それ以外の点では、eggyはインターネットビューカムと同様な振る舞いを示します。つまり、320 x 240、160 x 120の画面サイズのデータはそのまま再生可能です。

その他の制限事項としては

  • 240 x 176のサイズのデータは再生できない
  • 上述の設定変更ユーティリティで通常と異なる条件でエンコードしたものは再生できない

という点があります。

上記2点のみ気をつければ、あとはeggyで録画画像を楽しむことができます。

私の利用法方は...

以上、説明しましたように、私の場合はCE-VR1とeggyの組み合わせで利用しています。

具体的には毎週火曜日の深夜(水曜日の未明)に名古屋の中京テレビ(日本テレビ系列)で放送されている、「スタートレック ヴォイジャー」をビデオと一緒にメモリカードにMPEG録画しておき、翌朝の通勤電車の中で見ながら出勤する、という利用法です。

幸か不幸か、電車には一時間弱の間乗車していますので(苦笑)、番組を見終わる頃には下車駅に到着、という按配です。これは結構快適です。

素直に「ケータイビデオ」を買っておけば良かったのかもしれませんが、冒頭で述べたように、あれはPCとの連携ができないし、何よりたかがおもちゃで4万円弱もするのは高すぎます。

私の場合は、eggyを\7,800、CE-VR1は約\12,000で手に入れていますので、約半分で済ませてしまった、という訳。

「ケータイビデオ」も半分くらいに値段が下がって、メモリもSDカードでなく別のメディアも使えると良かったんですけどね。コンセプト自体は悪くないので、後継機が出て欲しいものです。

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